詩編 第7編(1)
主よ、敵に対して怒りをもって立ち上がり・・・
裁きを命じてください。
“ ここでの「裁き」は、
秩序が破壊されていることが前提になっています。”by雨宮神父
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<今日のポイント>
神父様曰く、“一般的にヘブライ語は日本語より広い意味合いを持っており、
日本語に訳すと、ある面が消えてしまう”のだとか。
今回の「裁き」も、そういう言葉の一つだと言います。
どんな意味がそこには隠されているのでしょうか。
旧約聖書のこころ―詩編―(再)
雨宮 慧(カトリック・東京教区司祭、上智大学神学部名誉教授)
9 詩編 第7編(1)
聴取期限6/12
(約23分)
「裁きを命じてください」に、
「救いを命じてください」の意味があったとは・・・!
そもそも、詩編作者は敵への裁きを求めるほど苦しい状況にいて、
救いを求めているのですね。
でも、“「裁き」は、秩序を破壊した者にとっては、審判の意味。
その下で苦しむ者にとっては、救いになりうる”
との神父様の言葉に、一瞬立ち止まってしまいました。
つまり、敵への審判がわたしたちの救いだってこと?
更に、詩編作者は
「あなたに逆らう者を災いに遭わせて滅ぼし」と祈っているんですよね〜。
この祈りは、まさに“敵への審判”のことだそう。
えーそんな!
敵への審判、そして敵の滅びが、わたしたちの救いだなんて。
どんなに苦しめられているとは言え、そんなふうに主なる神様に祈るなんて・・・
詩編作者の方、ごめんなさい。分かりません〜!!
・・・このもやもや、来週まで続きそうです。