詩編 第34編(1)
わたしの魂は主を賛美する。
“この詩編は、「魂」という言葉で囲い込まれています。”by雨宮神父
***
<今日のポイント>
魂を贖い出してくれた主を賛美する・・・
これがこの詩編のテーマだと言います。
その中で、今回解き明かされるのは、
“貧しい人”への呼びかけです。
その呼びかけには、どんな思いが潜んでいるのでしょうか。
旧約聖書のこころ―詩編―(再)
雨宮 慧(カトリック・東京教区司祭、上智大学神学部名誉教授)
29 詩編 第34編(1)
聴取期限10/30
(約23分)
私の賛美を聞いて喜んでほしい、
そう呼びかけられている“貧しい人”・・・
実際、どんな人だったのだろうと考えてしまいました。
圧迫され、苦しめられ、でもひたすら神を信頼する・・・。
それって、簡単にできることじゃないな、
とても忍耐強い信仰者だな思いました。
でも、神様を信じてはいるけど、
生きる喜びは失ってしまっているんじゃないかな、とも思いました。
きっと、それほど厳しい現実があったのですよね。
想像すると、こちらも胸が痛くなりそうです。
でも、そんな人に対して、
“私の賛美を聞いて、喜んでほしい”と。
正直、この言葉に、そんな!と思いました。
主への賛美が、喜び・・・?
この人にとっては、現実の苦しみがなくなることこそ喜びじゃないの?と。
でも、本当はどっちなのでしょうか。
本当の喜びはどこにあるのか、
そして、この言葉が何を求めているのか・・・今、大きな問いをいただいた気持ちです。