旧約聖書のこころ―詩編―(再)


詩編 第35編(1)

主よ、わたしと争う者と争い
わたしと戦う者と戦ってください

“この詩編は、苦境の中の祈りで始まっています。”by 雨宮神父

***

<今日のポイント>

小段落の“対応関係”/詩編35編1-3節、9-10節/2:大盾と盾を取り/立ち上がってわたしを助けてください。/3:...どうか、わたしの魂に言ってください/「お前を救おう」と。/9:わたしの魂は主によって喜び踊り/御救いを喜び楽しみます。/10:わたしの骨はことごとく叫びます。/「...貧しい人を強い者から...助け出してくださいます。」


敵が差し迫っていることが伝わる、
この詩編35編。
今日はその第1段落についてお話いただきます。
詩編作者は、敵から受ける困難をどう語っているのでしょうか。

旧約聖書のこころ―詩編―(再)
雨宮 慧
(カトリック・東京教区司祭、上智大学神学部名誉教授)

33 詩編 第35編(1)

聴取期限11/27
(約23分)


担当者トマ子のつぶやき

理由もなく敵対され、
更に生命の危機にまで追い込まれている…!
なんという恐ろしい状況でしょうか。
この詩編には、争い、戦い、槍、命を奪う…といった言葉が並んでいるので、
まさに戦争の最中での祈りなのかもしれません。
それにしても、“理由もなく”敵対し、
人の命を奪おうとするなんて、あまりにもひどいです。

でも、戦争や人の命を奪おうとすることに
そもそも正当な理由なんてなく、
人間の深い闇がそうさせている…としか言えないのかもしれません。
詩編作者が置かれているのは、
そんな神に頼るしかない状況なのかも?
それなら、敵が“破滅に落ちますように”という祈りも、
ただの報復ではなく、人間の闇を打ち破り、
神の救いが示されるように…という願いにも聞こえてきます。

敵に追い込まれた詩編作者が、
これからなにを思い、なにを祈り求めていくのか…
私も耳を澄ませて聞いていきたいと思います。