旧約聖書のこころ―詩編―(再)


詩編 第36編(2)

主よ、あなたの慈しみは天に
あなたの真実は大空に満ちている。

“この6節から11節に、神に逆らう者の滅びを語る秘密があります。”by雨宮神父

<今日のポイント>

第2段落“神の慈しみと恵み”/詩編36編6-11節/第1段落 2〜5節 神に逆らう者の本質/第2段落 6: 主よ、あなたの慈しみは天に.../7: 恵みの御業は神の山々のよう/8: 神よ、慈しみはいかに貴いことか。/11: あなたを知る人の上に 慈しみが常にありますように。/心のまっすぐな人の上に 恵みの御業が常にありますように。/第3段落/12〜13節 神に逆らう者の滅び

担当者トマ子のつぶやき

詩編36編では、神に逆らう者を描いた後、
“神の慈しみ”が描かれ、
最後に、神に逆らう者の滅びが語られます。
この真ん中が、詩編36編の鍵ということですが…。

この詩編作者はどんな人なんだろう?
前回から、ずっと疑問でした。
まず作者は、神に逆らう者の内面を描きます。

“神に逆らう者に…神への恐れはない。
自分の目に自分を偽っているから、
自分の悪を憎むこともできない”

この鋭い言葉!・・・悪人の核心をついています。
神を恐れない傍若無人な悪人・・・
悪を悪とせず、好き勝手にやっている。
そんな姿を見ていたら、
主を信じる自分がちっぽけに思えたのかも?
そして、信じている主さえも、はかなく感じたのかもしれません。

でも、そこから一変して主の慈しみを語っているんですよね。
びっくりです。
今日、解き明かして頂いた6節の裏には、
そんな絶望した詩編作者と、
それを覆う慈しみの主の2人がいるのかもしれません。


旧約聖書のこころ―詩編―(再)
雨宮 慧
(カトリック・東京教区司祭、上智大学神学部名誉教授)

39 詩編 第36編(2)

聴取期限1/8
(約23分)