旧約聖書のこころ―詩編―(再)


詩編 第38編(2)

わたしの主よ、わたしの願いはすべて御前にあり
嘆きもあなたには隠されていません。

“ここで、姿を消していた神が再び登場します。”by雨宮神父

<今日のポイント>

“敵と神”それぞれへの態度/詩編38編14,16-19節/◇敵に対して/14:わたしの耳は...聞こうとしません。/口は...開こうとしません。/◇神に対して/16:主よ、わたしはなお、あなたを待ち望みます。/17:わたしは願いました。.../19:わたしは自分の罪悪を言い表そうとして/...苦悩しています。

担当者トマ子のつぶやき

自らの罪に苦悩し、
ひたすら神に祈る、この詩編作者。
今日の箇所では、そこに敵の存在も加わってきます。
私、神、そして第三者・・・
この関係の中で、作者はどんな祈りを捧げるのでしょうか。

今日の箇所で、
どうしても気になる言葉がありました。
19節“わたしは…犯した過ちのゆえに苦悩しています。”
この一言です。

この作者は、
愛する者には避けられ、敵にも狙われ、
普通だったら、
非情な友を責めたり、敵への憎しみでいっぱいになるはず・・・。
でも、この作者は、
人ではなく、神の前に立って、
自らの過ちに苦悩しているんですよね。
この姿に、不思議と共感しました。

きっかけはなんであれ、
自らの罪悪を知らされ、その重荷に苦悩する…
それも結局は、人の前ではなく
神の前で苦悩するしかないのが人なのかも、と思ったのです。

ひとり神の前に立ち、罪を打ち明ける・・・
私は、これを“恵み”とは、思えません。
ひとりにさせられるのは、やっぱり苦しいです。
でも、ここにも、主の深い御心があるはず。
それは何なのか・・・
この作者の祈りを聴き、感じ取っていきたいと思いました。


旧約聖書のこころ―詩編―(再)
雨宮 慧
(カトリック・東京教区司祭、上智大学神学部名誉教授)

45 詩編 第38編(2)

聴取期限2/19
(約23分)